【姿勢】接骨師が考える正しい座り方

ヒトの背骨は、頚椎(首の背骨)、胸椎(胸の背骨)、腰椎(腰の背骨)、仙椎(仙骨)、尾骨で構成されています。

背骨の形状は、真っ直ぐな円柱ではなく、横から見ると、S字状のカーブを呈しております(具体的に、頚椎・腰椎では前弯、胸椎、仙椎、尾骨では後弯です)。

S字状の弯曲を保持する為には、「身体のアンバランス」を防ぐことが大切になってきます。

その為には、正しい座り方を意識することが大切です。

正しい座り方を行うことで、お腹側と背中側のバランスを保つことが可能になってきます。

猫背などの前かがみ姿勢は、身体のアンバランスを引き起こす原因になります。

そのような状態が続くと、特定の部位にストレスが加わってしまい、首や背中の痛み、そして腰痛などを引き起こす可能性が出てきます。

日常的に、正しい姿勢を意識することが大切になってくるのです。

正しい座り方を行うポイント

正しい座り方の大切なポイントは、「坐骨(坐骨結節)で座ること」と「肩甲骨を背骨(真ん中)に寄せること」です。

坐骨(坐骨結節)で座ること

坐骨は、骨盤を構成する一つの骨であり、坐骨結節は坐骨の下方部にある突起です。身体の表面から確認する方法として、足幅を肩幅よりやや広めにとり、ややお辞儀した状態で肛門の数センチ両外側に触れます。坐骨結節を保持した状態で、椅子に対し直角に触れるように座ります。その状態で、体を軽く揺らすと、イスにごつごつと触れる感覚が得られると思います。その部位が坐骨結節です。

肩甲骨を背骨(真ん中)に寄せること

肩甲骨は、胸椎上部から外側にある羽根状の骨です。肩甲骨を背骨(真ん中)に寄せることで、胸を張る姿勢となります(鎖骨を人に見せるとも言い換えることができます)。「肩甲骨を背骨(真ん中)に寄せること」の最大のメリットは、猫背を防ぐことです。猫背は、文字通り背中が丸まった状態となり、背面の筋(首や背中、そして腰部など)に反復的なストレスがかかります。結果、首や背中、そして腰に痛みを引き起こす可能性が出てきます。さらに、目線を正面に向け、腹筋に力を入れます。

それら2つのポイントは、「正しい座り方」を行ううえで、非常に重要な要素となります。

最初は四六時中、意識するとこは困難だと思います。

気づいたときに、2つのポイントを行っていただければと思います。

それが数か月単位で行い、定着してくると、短期記憶から長期記憶に変わります。

その時には、「正しい座り方」が、当たり前の動作になることでしょう。

是非とも、無理のない範囲で行ってみてください。

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