【転倒予防】腸腰筋強化は転倒の予防に有効です

段差の踏み外し等による転倒は、特に高齢者にとって重大な外傷を引き起こす可能性があります。

転倒の考えられる原因

段差を乗り越える際につまづき転倒するケースが、主な受傷機転です。

脚を上げたつもりが、実際は足が上がっておらず、段差につまづいてしまいます。

結果、骨折・捻挫・打撲等の外傷を引き起こします。

免荷処置・安静が必要となり、急激な筋力低下が避けられません。

もちろん機能訓練次第では、受傷前の筋力に近い状態に戻すことはできます。

しかし、本人と医療スタッフの多大な努力が必要不可欠です。

外傷を未然に防ぐことが重要であり、日頃から怪我しにくい身体を作るための筋力強化が大切です。

転倒予防のための筋力トレーニング

転倒予防には、下半身の筋肉、特に腸腰筋の強化が重要です。

腸腰筋とは、股関節の屈曲動作にかかわってくる筋肉です。

分かりやすく言うと、もも上げを行う動作です。

腸腰筋の筋力が十分であると、歩行中の段差に対し、イメージ通りに脚が上がり、つまづき転倒するリスクが低下します。

腸腰筋トレーニング方法の一例を紹介します。

右腸腰筋のトレーニング方法は、椅子に座った状態で、右太ももの上に5kgの重りをのせます。

5kgの重りは、砂袋が望ましいですが、米袋でも代用できます。

  • イスに座ったまま右太ももを真上にゆっくり持ち上げます(その時、胸を張ったままで身体を反らしません)。
  • 持ち上がった状態で5秒保持した後、ゆっくり下ろします。

5~10回繰り返します。

太ももの付け根(鼠径部)に疲労感が得られたら正解です。

左腸腰筋も同様に行います。

ここでは、腸腰筋の強化方法のみを取り上げましたが、下半身全体の筋力強化も大切です。

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